あんたのために書いてんじゃないんだからねっ
ショートストーリー&雑文。不定期で『タカッラマ・ラジュル』を連載中。
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レッド・クリスマス
大ぶりなモミの木が不規則な光を放っていた。
毎年この時期になると商店街を飾るクリスマスツリーだ。
日の落ちたこの時間、モミの木は赤色や金色の光を振りまきながら寒そうに体を揺らす。
モミの木の側ではミニスカサンタが、ヒイラギとチキンが描かれた赤いチラシを熱心に配っていた。
「クリスマスにチキンはいかがですか?」
差し出されたチラシを、ニット帽をかぶった中年男が不快そうに振り払った。
――ひどいなあ。チラシくらい受け取ってやれば良いのに。
独りごちたのは、古びた小さな赤いポストだった。
毎年この時期になると商店街を飾るクリスマスツリーだ。
日の落ちたこの時間、モミの木は赤色や金色の光を振りまきながら寒そうに体を揺らす。
モミの木の側ではミニスカサンタが、ヒイラギとチキンが描かれた赤いチラシを熱心に配っていた。
「クリスマスにチキンはいかがですか?」
差し出されたチラシを、ニット帽をかぶった中年男が不快そうに振り払った。
――ひどいなあ。チラシくらい受け取ってやれば良いのに。
独りごちたのは、古びた小さな赤いポストだった。
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