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ショートストーリー&雑文。不定期で『タカッラマ・ラジュル』を連載中。

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タカッラマ・ラジュル~断罪

同じ種族同士で殺し合うのはチンパンジーと人間だけだと言われます。
旧約聖書には、人類最初の殺人はカインとアベルという兄弟間で行われた、と記されています。

今宵はカインとアベルのごとく、愚かな兄が犯した事件の顛末です。

◇◇◇

レオンとブロルの両親は、幼い頃から容姿も成績も良かった弟のブロルばかりを可愛がり、兄・レオンには厳しく接していました。
レオンはそれを「仕方のない事」と受け入れていましたが、先日、ブロルが美しい婚約者を連れ帰って来た時、彼の中で初めて怒りの感情が湧きあがったのでした。

レオンは弟のブロルを殺害しようと思いました。
電機メーカーに勤務するレオンは、以前ニュースで知った事例を基に、同居している弟の部屋に火災を発生させる計画を立てました。
それは弟の部屋の暖房器具に細工し、高出力の無線によって点火システムを誤作動させるというものでした。

その夜、就寝中の弟の部屋から出火、幸い発見が早くレオンと両親は助かりましたが、煙にまかれた弟のブロルは助かりませんでした。
火事は不幸な事故として処理されました。

そんな事件からしばらく後。

山の切り立った断崖絶壁の崖で「人が燃えている」という通報があり、レスキューが駆け付けたところ焼死体が発見されました。

周囲にまるで火の気はなく、被害者の周囲だけが燃えていました。
当初は焼身自殺だと思われましたが、それにしても現場の様子は異様でした。
検死の結果、非常に高温の炎で短時間で燃え尽きたようだとわかりましたが、現場付近に火器が残されておらず、燃料などの痕跡も見つかりませんでした。
まるで人体から突然炎が噴き出したとしか思えない状態でした。

確かに、人体が突然燃え上がったとしか思えない『人体発火現象』と呼ばれる事例は過去にもいくつかあるようです。

さまざまな調査の結果、当日はドライ・ライトニング(乾雷)と呼ばれる雷が観測されており(私の祖国では『青天の霹靂』と言います)、おそらくはその雷に打たれたせいで高温の炎に包まれたのだろうと結論付けられました。

身元の割り出しも難航しましたが、わずかに残っていた歯型からレオンと言う男性だと判明しました。
なぜレオンがその場所にいたのかは不明でした。

弟を殺したレオンは、こんな形の最期を迎えました。
レオンを焼き尽くしたのは彼の中でくすぶり続けた怒りの炎だったのか、あるいは同じ過ちを繰り返す人間への神の怒りだったのかもしれません。

 
ドーバーの白い崖

参照:『混信妨害等の事例』 ドラマ『相棒』殺人ヒーター

【目次】

  

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無題

『人体発火現象』!

不思議ですよね! イギリスのご婦人が椅子にかけたまま焼死したのは聞いたことがあります。

福山教授なら強力な電磁波の実験でマネキンを焼いてみせるでしょうが(笑)
  • 銀河径一郎 さん |
  • URL |
  • 2013/11/17 (02:46) |
  • Edit |
  • 返信

Re:銀河径一郎さん

>『人体発火現象』!
>不思議ですよね!

そうなんですよ。不思議です。
他にも諸説あるようですよ。遺伝子説とか磁場や電磁波説とか。

>イギリスのご婦人が椅子にかけたまま焼死したのは聞いたことがあります。

イギリスにはプラズマの発生が多いらしいので、プラズマ説が優勢みたいです。

>福山教授なら強力な電磁波の実験でマネキンを焼いてみせるでしょうが(笑)

たぶんガリレオの第一話が人体発火じゃなかったかな?
もちろん湯川先生は見事に解決していましたよ。
  • from ia. |
  • 2013/11/17 (03:54)

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